@gensosekai_bgm

1st Full Album『幻想世界の物語。』
▼ Streaming & Download
https://linkk.la/story-of-the-fantasy-world
▼ CD
https://gensosekai.theshop.jp/items/81773439

@Srpn_rubemi3

「御覧。星が踊っているよ」

 魔女様は笑いながら空を見上げた。確かに、踊っている。きらきらと、きらきらと。

「魔女様は星が好きなの?」
「ああ、好きさ。だってこんなに生きた存在は、他のどこにも無いんだよ」

 魔女様は不思議な人だった。星を生きてる、とか言って。確かに綺麗だけれどさ。生きてるだなんておかしなことを言う。あれが生きているの? と聞くと、魔女様はさっきよりも可笑しそうに声を上げて笑った。

「息をすることだけが生きているということじゃあないのさ」
「……魔女様、わたし、よくわからないよ」

 不安そうにする少女の頭を、魔女は大丈夫だと言うように撫でた。

「いつかわかるよ。お前も、星を紡げば分かる。星が全て教えてくださるよ」

 星を紡ぐ魔女が一人、少女が一人。

 今日もお星様はきらきらと踊っている。

@幻想人-r8r

コメ欄の文豪も凄いけど一番最初の「魔女の願いはついぞ叶わない。 愛しみが巡る道の先、隣で星が見たかった。 誓いを交わした丘の上、もう交わらぬ貴方の影に想い馳せる。
満点の空の下、彼女は希う。 どうか、星が巡りますように。 いつかきっとまた、貴方と会えますように」
が曲の世界観に引き込ませるからスゲェよ。
そしてこのコメ欄のどの文豪よりも凄いのがこの音楽を生み出した人よな

@ruru_nnn

「ねぇ、おかあさん。人は、死んじゃうと星になっちゃうの?」

幼き頃のわたしはそう聞いた。おかあさんは答えた。

「ええ、そうね。私が死んでしまっても、貴方のことをしっかりと見ているわ。」

わたしは、どこかおかあさんが悲しそうに言うものだから、心配になりおかあさんの手を掴んだ。

「おかあさん、まだ死んじゃだめだよ!わたしが今よりずっとずっと大きくなって、たくさんのことを知って、おかあさんに恩返しするの!」

綺麗な星空を背景に、おかあさんは微笑む。とても、幻想的で、今すぐにでも消えてしまいそうだった。

「ふふふ、まだ死ねないわね。」

それから、わたしはおかあさんと手を繋いだままただひたすらに星空を眺めた。
おかあさんの手を離してしまえば、どこかに行ってしまいそうだった。
おかあさんと繋いでいるこの右手には温もりが残っていた。
この時はまだ、生きていたんだ。



「あ!おかあさん、流れ星だよ!」
「お願いごとしなくちゃ!」

わたしは、流れ星に願い事をすると叶えられると思っていた。

「あら、流れ星がたくさんね。何をお願いしようかしら?」

わたしは、まだこの温もりを感じていられると思っていた。

「わたしはね!おかあさんがもっとずっと生きれるようにお願いする!」

わたしは、おかあさんがずっと生きていると思っていた。

「じゃあ私は貴方が長生きするようにお願いしようかしら。」

沢山の流れ星を見ながら、2人で一緒に唱えた。
「ずっと一緒に暮らせますように。」

─その日は、とても綺麗なふたご座流星群だった。





右手を握りしめる。
自分の、厳しい寒さで冷えた体温しか感じられない。
もう、あの温もりを感じることは出来ない。

ああ、あの時は暖かったな。
おかあさんの手は真冬なのにも関わらず、春の陽だまりのように暖かったな。
おかあさんと一緒に願い事をしたな。



ああ、おかあさんはお星様になってしまった。




今日はふたご座流星群。おかあさんがお星様になって25年経つ。

「おかあさん、わたしもう独りじゃないんだよ。」
「20歳を迎えた日に、色んなところに行ったんだ。」
「お父さんの故郷、お祖母さんの故郷、離れ離れになってしまった幼い時からの友達の家。」
「世界は広くて、わたしの知らないことが沢山あった。」
「あとね、大切にしたいって思えるような素敵な人に出会えたんだ。今はその人と一緒に暮らしてる。」
「明後日は、結婚式なの。」
「ここは小さな村だけど、みんなが総出で祝ってくれるんだって。」
「おかあさんにも見て欲しかったな、私のドレス。」
「おとうさんに聞いて、おかあさんと同じものにしてもらったんだ。」
「本当は結婚式で言いたかったけど、お星様になっちゃったからここで言うね。
おかあさん、ありがとう。私を産んでくれて。」
「私に沢山のことを教えてくれて。」
「おかあさんと過ごした6年間はとても楽しくて、毎日が幸せだった。」
「おかあさんは私の自慢のおかあさんだよ。」
「本当に、ありがとう。大好き。」

─その時、空一面に沢山の流れ星が流れた。
おかあさんが喜んでくれているように思えて、わたしは涙が止まらなかった。

星のひとつひとつがキラキラと輝いて、"私"の目を輝かせる。
私は、もう大丈夫だ。と、お母さん、もといお星様に微笑んだ。









魔女は、そんな2人の姿を見て涙した。
人は、なんて儚く、脆いものたんだ、と。
魔女は沢山の想いを胸に、今日も星を紡いだ。







自分なりの解釈失礼します、、、。

@ariamu293

煌めく運命の星々よ
その数多に燃ゆる命達よ

暗い海の底から厚い雲をかき分けて
幾千の燿をここへと届けん

夜空という海を泳ぐ箒星は
散りゆくその時まで命を燃やし尽くそうと

この願いをどうか聞き届け給え
幾つもの奇跡と運命を混ぜ合わせ

いつかまた、この願いが巡り
再び彼の元へどうか引き寄せ給え

幾千の時を越えようと
数多の星々が散ろうとも

貴き理想郷の果て
何度も命は巡り

再び貴方の元へと
星を降らせよう



駄文失礼致しました。

@C-MAD_PARASITE

…鉄臭い戦場に居続けた私にとっては眩し過ぎるコメント欄だ。

@夢幻花-o4u

星恋

星と私を紡ぐ
あの星の様に
儚く美しく煌めく

ここで私はいつまでも
見上げる
あなたという星のまたたき

星は私の心を灯した

あの星が

この世界が幻想ならば

いつかあの星に手が届きます様に

@satsat2372

なんだろう…


語彙力皆無でゴメンけど
星が大好きな人間の男性に恋した不老不死の魔女の未来的な…

でも彼の街では魔女との交際は禁止されていて魔女と彼は会うことができなくって
その彼と一度だけ星空をみた時にした約束が「また一緒に星空をみる」っていうことなんじゃないかって…

その約束を果たした時に魔女は彼に自分の「好き」っていう気持ちを伝えたかったんじゃないかなって…

でもその約束を果たすことなく、魔女は自分の思いを伝えることなく彼は死んでしまったんじゃないかって…

魔女は人はすぐに死んでしまうことを知っていたけれど恋をしてしまった愚かさを、一目惚れしたあの時に「好き」と伝えることができなかった自分の奥ゆかしさを悔いているんじゃないかって…

彼と星空をみたこの場所で今日も泣いてるんじゃないかって…


聞いてるとそんなふうに思うんだよね…





誰か文才をわけてくれ

@otonoyama-jy5oe

コメント欄見たら皆様
素晴らし物語ばかりですね
きっと愛する人にめぐりあいますね、昼間の星のように
そこにあっても見えないだけであなたの近くにいるんです
ほら、あなたの隣に

@古明地みそしる

【星紡ぎの魔女】
いつから居たのかも、何処から来たのかも分からない。
星を見上げ、遠く、それでいて近く感じる何かを見ているのだと、口を揃えて語られる。


...いつ見ても飽きない。己はここにあるのだと、悠久の時を生きながら、夜空をその輝きで彩るのだ。
他に変わる事なき煌めきが、幾万幾億と宙を飾り、星空という絵画を描き出す。
こうしてまた一つ、煌めきの織物を紡ぐ。

星の海へと漕ぎ出す時も其処に在り、航海者の道筋を照らすのだ。





文才って凄いなぁって、魅せられて紡いで思うんだ。ああ、語りって難しいなって。

@mirina6806

いつか逢えますように
そんな声をよく聞く、幸い私は星紡ぎの魔女だ。星たちの願いは叶えてあげられる
自ら星になった罰としてこの責務を課せられたけれど、こんな幸せなことはないだろう
…ただ、一つを除いては
私には想い人がいた、自ら星になったのも、その人を追ってのこと
想い出すだけでも綺麗なその人は、甘く、美しかった
…きらきらと輝く星空の下でそんなことを思い出す星紡ぎの魔女は、たった一つの願だけ叶えられないという



それは、彼女自身の願いだ



彼と、また逢えますように

@神凍カムイ

今日も魔女は星を紡ぐ。

星を紡ぐ者に終わりはない。
夕焼けに煌めく金星から朝焼けに消える星々の姿を見届ける。

昼の空に浮かぶ星のように人には見えないその姿、古きに失われたその意義、もう彼女しか知る者がいない彼との約束。

頬を伝う雫のように輝き流れる星を見ながら静かに、悲しげに微笑む。

遠い宇宙(そら)に、久遠の時に。

最後の魔女。もう魔女になる者が現れないように…

今日も魔女は星を紡ぐ。

@オメガ-w6s

0:04 多分小説とかでもなくオリジナルの言葉なんだろうけど、なんか…こう…曲も相まってすごい切ない気分になる…。(主さんか、視聴者さん!伝わってくれ…。)

@Tmi_0728

光星の彼方
故の言の葉
浅き夢見し
色付く地平線

閉ざされし檻の
外は宵明け
序と終の章は
この歌で飾りましょう

神代の昔から伝え紡がれた
一粒の魔法詩




勉強用にBGMを探していたら素敵な曲と出会えました…!
これを聴いていたら以前に書いた創作歌詞を思い出したので私も少々綴らせていただきました
素敵な世界観、大好きです🫶🌌🪄

@in9803

こんな満点の星空をみていると

あなたのことを想い出す

星に恋焦がれ

ついに星の元へと還っていったあなたのことを



わたしはあなたのようにはなれなかった




だけど



こんな綺麗な星の日は
  


夜空を眺めながら



あなたのことを想い出す



あれは夢だったのだろうか



すべてが幻だったかのようにも思える



うたかたの日々



だけど、決してこの胸に焼け付いては消えない



鮮烈な日々
  


あーどうか、このままずっと消えないで
 


たとえ夢でも幻でもいい



大丈夫



わたしの中であなたは生き続けるから



だから



今日も夜空を見上げて



あなたに呼びかける



ね、この声届いてるかな



わたしまだこのほしで生きてるよ



だからそこでずっと待っててね



そういうと、まるで呼応するかのように



星々はより一層輝きを増す



星になったあなたへ



このほしから愛を込めて



この空はいつか観たあの日と繋がっている氣がした



良かった
もうひとりじゃないんだね

@user-dj4kd8rx5npmw

満天の夜空、幼子が両手を振り回し母とはしゃいでいる。
「みてみてー!お星さまいっぱいできれーだねーー!」
母は子の傍にしゃがみ、そっと頭を撫でた。
「こんなに綺麗なお空が見れるのも、星紡ぎの魔女様のおかげなのよ」
子は丸々とした目を見開き、首を傾げた。
「まじょさま?」
「ええ。星紡ぎの魔女様はねーーーー」

@だおたん前線基地

「僕のお願いをお星さまが叶えてくれるなら、お星さまの願いは誰が叶えてくれるの?」墓の前でその言葉を思い出してはこう呟いた、、、





「叶わないから流れていくのかもな、、、」笑顔な顔の遺影に一瞥し、私は人の流れに身をまかせた。

@na_spl

「こんばんは」
名もないほどの丘の上、彼はそう言って私に声をかけた。
『何の用かしら。あなたのような虫ケラに構っている暇はないのだけれど』
「嫌だなぁ、時間なんて無限にあるくせに。ねぇ、星紡ぎの魔女さん」
不思議な人だった。ここから見る星々と同じくらい矮小な存在であるはずの彼は一際輝いて私の興味を惹いた。
『…何の用かしら?』
「いや、用なんてなにも。ただ星紡ぎの魔女、なんて大層な名前を付けられた女の子がいると聞いてね」
『…そう。残念だったわね。此処は冷えるから、早く帰りなさい』



この後全てを捨てて噂を確かめるためだけに来た彼が魔女の家に上がり込む所まで構想してめんどくさくなりました。

@椿油-i6f

『必ず君を救ってみせる』

――その誓いは、果たされなかった





「ーーかくして、愚かな勇者は魔王に敗れ、憐れ勇者は大切な人を救えず、世界も滅びてしまいましたとさ!」

めでたくなしめでたくなし、っと!

そう嘯く少女の言葉に、しかし応じる者は誰もいない

風が吹く
銀の髪を翻しながら退屈そうに歩く少女の独り言は、まるで海に浮かぶ泡のように、誰にも知られずに静かに夜の底へと溶けていく
ひっそりと闇の底へと降り積もる
それでも少女は言の葉を紡ぐ

「そもそもさ、最初から分かっていたことでしょ?」

――君では私を殺せないこと
――私を止めることなんてできないこと

そんなこと分かりきってたはずでしょ?という少女の呟きはしかし、誰にも届かない
なぜなら少女は一人ぼっちだから
聞く者がそこにいないのならば、言葉など単なる空気の振動に過ぎないし、応じる者もまた当然いるはずがない
そんな至極当たり前の真理を体現するかの如く、少女の透き通るような美声は、静かに夜の帳の中へと消えていく
誰もいない、どこまでも広がる広大な砂漠の彼方に、たった一人の少女の囁きは無意味に埋もれていくだけだ

「それなのに諦めずに挑み続けて、最終的には死んじゃうんだもん」

君はバカなのかな?
アホなのかな?

そんな軽口もしかし、空しく空気に溶けていくだけ
もしその言葉を聞いていたならば猛然と言い返したであろう少年はけれど、もういない
意味を失い単なる音にまで成り下がった言の葉は、どこにも行けずにその場に留まるだけ
こんこんと降り積もる雪のように、ただそこに堆積するだけだ

それを少女は知っている
誰よりもそのことを知っている
知っていてなお、それでも彼女が言の葉を紡ぎ続けるのはしかし、もう少女が何を言おうと何をしようと、何も変わらないから
もう誰も少女の言葉を気にかける者などいないからだ

そう、もう少女の言葉に...おぞましき〈終末の魔女〉の言葉に応じる者など誰もいない
ペタリと、その場に座り込んだ少女の周りにあるのはもはや、一切の色彩を失った灰色の砂だけ
さらさら、さらさらと、少女の目に映る砂丘の一つが崩れていく
風に流されて形を失っていくそれにはもはや、命など宿ってはいない

――例えそれが、かつて少女にとって大切だったものだとしても
――例えそれが、かつて少女が壊したくないと思っていたものだったとしても


――例えそれが、かつて世界と言われたモノの残骸だったとしても



…砂になってしまえばもはや違いなどない
そこにはもう、過去の面影など微塵もない
あるのはただ、砂だけだ

だからこそ

「...こうなっちゃうことなんて、目に見えてたことなのにね」

そう呟きながら、少女は手元の砂を片手でそっと掬い上げる
だがその砂は掬い上げる先から少女の指の隙間から溢れ落ちてしまう
さらさら、さらさらと、微かな音をたてながら溢れ落ちていくそれをぼんやりと見つめる少女の瞼の裏には、気が付けば少年の笑顔が浮かんでいて...

――そう、思い返せば彼は底抜けのバカだった

〈終末の魔女〉
世界を滅ぼすことを運命付けられた最低最悪の生きた魔導兵器
世界の全てを灰と化す、古代魔法によって作られたおぞましき終末装置

そんなモノに成り果てていく少女を、それでも元に戻そうと少年は最後の最後まで足掻き続けた

(バカな人...)

愚かな人

そう少女は心の中でそっと呟く

最初から私を殺せないことなんて分かっていたはずなのに
最初から私を救えないことなんて分かっていたはずなのに
それでも彼は私を救おうともがいてもがいて...
何度傷付けても、何度心ない言葉を吐いても、それでも決して私から離れることなく側に居続けてくれて...

『必ず君を救ってみせる』

そう言ってバカみたいにもがき続けて、その果てに命を落とした
まるで蝋燭の光のようにあっさりと、その短い人生を終えてしまった

そんな少年の最後を思い返した少女は苦笑する

なんてバカな人だろう
なんて愚かな人だろう、と

私のことなんて放っておけば良かったのに
魔女め、と
そう一言吐き捨てて逃げていれば、もう少しだけ生きることもできたはずなのに
静かに苦しむことなく、世界の終わりを受け入れることだってできたはずなのに

「...やっぱり君はバカだよ」

大バカ者だよ
そう吐き捨てる少女の顔にはしかし、侮蔑や嘲笑の色などない
むしろ...

(それでも...楽しかったな)

あなたと過ごした日々は...

そっと目を閉じた少女の脳裏を、少年と過ごした日々の記憶が駆け巡る
それはあまりにも平凡な日々の記憶
一緒にご飯を食べて、なんでもないことを話して、笑いあって...時にはケンカをすることもあったけど、それでも幸せで掛け替えのない日々

そんなかつての日溜まりの時間を思い浮かべながら少女は微笑む

(短い時間だったけど...)

それでもあなたと一緒にいた日々はあまりにも暖かくて、心地よくて...

世界を滅ぼす魔女としてではなく、一人の少女としてあなたと過ごす日々はあまりにも幸せで満ち足りていて...

そして何より

(...嬉しかったんだ)

あなたが私を好きだと言ってくれたことが
こんな私のことを、それでも心から愛してくれたことが
世界を滅ぼす魔女だと言われ、侮蔑と嘲笑と憎悪の中で生きていた私のことを、それでも好きだと言ってくれたことが本当に...本当に嬉しくて
泣きたくなる程切なくて、心の底から幸せで...

(だから...だからね、■■■)

私も...私も、本当は...





気が付くと、少女の手の中の砂はなくなっていた
耳が痛い程の沈黙が、生命の気配の失せた砂漠を覆う
全てが始まり、そして終わった場所で、少女は静かにその場に座っている
それは永遠の光景
地平線の彼方まで続く灰色の光景を、少女はただぼんやりと見つめている。

と

「!」

風が吹く
少し強めの風に煽られて、少女の美しい銀髪がたなびく
慌てて自身の髪を押さえた少女は、思わず天を仰いで

「...わぁ」

大粒の宝石達を目一杯詰め込んだ宝箱のようだった
ルビー、サファイア、エメラルド
ダイヤモンドにアメジスト
まるで空の上で舞踏会でも開かれているのかと見粉う程に鮮やかできらびやかな星達の輝き
地平線の彼方まで無数に敷き詰められたラインストーン達の光は、今までに見たことがない程に綺麗で
泣きたくなる程に美しくて...

「...」

あまりの絶景に少女は息を呑む
何もなくなった世界で、終わってしまった世界の真ん中で見上げる星空は、それでもあまりにも、あまりにも美しくて

「...」

澄んだ夜空に星が流れる
それを見た少女の頬にもまた、星が流れる
澄みきったアクアマリンのようなそれは、少女の頬を伝って落ち、音もなく砕けて消える
それを皮切りに少女の頬をいく筋も
の流星が流れては消えていく

「~~~!!~~~!!」

今日は百年ぶりの大流星群の夜
煌めく白い星が、長い尾を引きながら後から後から夜空を流れては消えていく
であれば、それは当然のこと
天だけでなく、地上の星もまた後から後から流れては消えていく

だからこそ

(...もし...叶うなら)

一人ぼっちの少女は乞い願う
流れる星に願いをかける

もし叶うなら
許されるなら

(いつの日か...もう一度...あなたに会えますように)

どうしようもなくバカで、どうしようもなく愚かで...それでも私のことを最後の最後まで愛してくれた優しいあなたに、いつかまたもう一度会えますように

叶うはずがないことなどとうに知っていて
叶える資格がないこともとうに知っていて

それでもと少女は願う
魔女と呼ばれ、全てを滅ぼしてしまった少女は、その身を引き裂かれるような悔悟と絶望に苛まれながらも、それでも一人祈り続ける

(もし、もう一度会えたなら...
もう一度、あなたに会えたなら...)

その時には私も、あなたに...

空が落ちてくるような星の雨
灰色の大地の真ん中で、それでも少女はただ一人、静かに祈り続けるのだった 。

@うさぎ-h8n

遠い星の人
私達は 偶然ここで出会った。ただ 目的もなく歩いた先に丘があって星が私達を見ているだけだった。
はじめは何度も顔を合わすくらいの2人だった。
星が降った夜 初めてあなたと言葉をかわした。初めて聞くその声は優しく星を揺らす風のように静かだった。
その日から毎夜朝がくるまでお互いの話をする。
その時間は終わりのない時間を生きる正直にとって宝物だった。
だからこそ 今も願う。またあなたと出会い話せますようにと